鉄道関連では変電所などが住居住地付近に設置されていることが多いのが現状です。通電、または電気を落とす際に発せられる騒音は住民にとってはかなりの負担となります。地域コミュニケーションを考える上で、積極的な対策が求められているのではないでしょうか。 |
環境はさまざまです。住宅地、商業地、工場地等それぞれの生活騒音(問題発生音がない状態)を知ることから始まります。騒音計を6台使用し、24時間それぞれ1分づつ測定します。(データ数は8,640)ここで生活騒音を掴んでいなければ無用な対策となってしまうケースもあります。よって実データを必ず採ります。 |
調査で採取したデータをもとに環境基準と比較をし、問題点を明確にします。データをグラフ化し環境基準をあてはめます。 |
(1)防音パネルによる遮音
発生源を防音パネルで囲うことで、騒音を外部に対して遮音します。防音パネルも発生音の種類により(低周波、高周波)3基本3種類の中から選定いたします。
(2)音源への対策
音の発生方法はさまざまです。そこで
●制振→ |
発生する衝突音を制振性の大きい材料を用いて対策する方法です。 |
●防振→ |
ファンやポンプ等の接地面に緩衝材を用いて、個体振動音への対策をする方法です。 |
●消音→ |
ダクトや配管等から発生するエアー音に対して、エアーの流れを変えたり吸音材を用いたりして対策する方法です。 |
(3)アクティブコントロール
防音パネルでは対策が困難な低周波域や開口部に、アクティブスピーカーを用いて、騒音源とは逆の音を当てることで、音を打ち消す方法です。
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今回対象となった私鉄H現場変圧機での騒音対策では、3案のシミュレーションを作った。 |
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(1) |
天井無し防音壁にて対策。 シミュレーションによると7mの高さが必要となった。 |
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(2) |
天井なし防音壁(上部傾斜)にて対策。 6.5mの高さで可能。傾斜角度を20度以上であれば基準値を下回る。0度、20度、40度でプランニングした。
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(3) |
防音壁+ノイズレジューサーにて対策。 防音壁の高さを6mに下げることが可能となった。シミュレーションの結果、費用対効果が一番いいものとして天井無し防音壁上部の角度40度傾斜を採用しました。
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プランをもとに自社工場にて防音パネルの製作をします。パーツを完成させてから現地にて組み立て取り付け施工します。
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対策後の環境騒音が定められた条件を満たしているか1/1オクターブバンド分析器で測定をし、対策効果の確認・検証を行います。
*対策前後の比較
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31.5Hz |
63Hz |
125Hz |
250Hz |
500Hz |
1kHz |
2kHz |
4kHz |
8kHz |
AP |
対策前 |
52.0 |
74.3 |
88.5 |
95.6 |
102.2 |
106.4 |
104.4 |
94.0 |
78.5 |
109.5 |
対策後 |
31.8 |
55.9 |
64.2 |
66.8 |
73.1 |
78.5 |
73.7 |
64.0 |
52.3 |
81.0 |
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