工業騒音対策

騒音が発生する工場でも、働く人にやさしい環境を作りあげたい。それは従業員のみなさんの心身を健やかにするためでもあり、同時に企業がよりよい方向を目指す事でもあります。当社は、高度の騒音対策技術により、快適な作業環境を作り上げます。

 調査・診断 測定
騒音発生原因を確定し、騒音を数量的に確認します。
  現状の数値を把握し対策案に反映します。 騒音値の測定を行います。 騒音対策の第一歩は、正確には現状を把握することです。ここでは板金プレス機の対策を例に当社のシステムをご紹介します。
  現状を把握するには、現地で騒音値の測定を行わなくてはなりません。普通騒音計で測定するだけではなく、有効な対策案を導き出す手法として、レベルレコーダーで音を記録し、その測定ポイントの音源特定をします。 配置図の赤い番号は、あるラインにおいて実際に測定を行ったポイントです。1つのラインで約20の測定ポイントを設け、ライン稼動時に同時に測定します。
  グラフは、実際に測定を行ったポイントでの騒音値の測定結果です。


 評価、対策案作成
3つの方法で防音対策案を作成します
実地調査結果がそろうと、騒音対策案の作成に入ります。
(1)防音パネルによる遮音対策
標準的な遮音対策が防音パネルを用いた方法です。弊社では室内用・屋外用それぞれ  の状況にあったパネルを使用し効果的な遮音対策をいたします。(製品紹介参照)  板金プレス機の場合、加工音が100dBを超える場合が多いので、音を遮断する  方法として、防音パネルで機械全体を囲うエンクローズ方式が有効です。
(2)音源への対策
「制振」「防振」「消音」の3つの方法で、音源に対処します。
制振→ シュートやパレット等から発生する衝突音を制振力の大きい材料を用いて対策する方法です。
防振→ ファンやポンプ等の接地面に 衝材を用いて、個体振動音への対策をする方法です。
消音→ ダクトや配管等から発生するエアー音に対して、エアーの流れを変えたり吸音材を用いたりして対策する方法です。

(3)音には音で対策(アクティブノイズコントロール)
防音パネルでは対策が困難な低周波域や開口部に、アクティブスピーカーを用いて、騒音源とは逆の音を当てることで、音をうち消します。


 設計 製作 施工
カタチづくりが始まります
  対策案に基づいて、設計、製作、施工を行います。
シュミレーションによって対策方法が決定すると、作業性を重視した設計を開始します。続いて自社工場にて美観重視の製作をし、お客様の工場等の現地へ持ち込みます。そして現地にて組立、施工を行います。
  防音パネル等の表面は、御社標準色に合わせた色で塗装を行います。当社標準では、光沢のあるアクリル塗装を行いますが、オプションで焼付塗装にも対応しております。


 結果測定
施工後の騒音レベルを測定します
  1/1オクターブバンド分析器による対策効果の確認
対策施工後の環境騒音が、85dB未満の条件(管理区分I)を満たしていることを、1/1オクターブバンド分析器で測定し、対策効果の確認、検証を行います。下の表から、対策施工後の環境騒音値が管理区分I(85dB以下)になっていることが分かります。

*音響インテンシティー測定
防音パネルの性能が仕様をクリアできているかどうか、指向性を持ったマイクロホンで測定し評価します。

主な使用機材
普通騒音計 NL-22
レベルレコーダー LR-07
音響インテンシティー測定器 SA-74
ランダムノイズジェネレイター SF-05



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